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執着の捨て方|スマナサーラ長老の初期仏教月例講演会(21 Jul 2012 代々木)

2012年 7月 21日(土)に行われたアルボムッレ・スマナサーラ長老の初期仏教月例講演会(国立オリンピック記念青少年総合センター)を全編配信します。 ■初出:【DVD】V-223「『執着を捨てる』ってどういうこと?」~ブッダが教える4つの執着~初期仏教法話 https://jtba.theshop.jp/items/48164498 ■概要:仏教では決まり文句のように、「執着を捨てなさい!」と説きます。しかし具体的に執着(upādāna 取)とは何かと訊かれると、はっきり説明できない人も多いのではないでしょうか? お釈迦さまが、執着の対象としてよく挙げられるのは五取蘊(色・受・想・行・識)ですね。そして執着そのものについて、経典では、欲愛・見解・戒禁・我説という四種類があると説かれています。「執着を捨てよ」という言葉から私たちが想像するのは、だいたい恋人や子供、好きなモノや娯楽などに夢中になり過ぎないように……という程度のことです。ですから欲愛という執着はなんとなく分かる気もしますが、見解・戒禁・我説への執着というのはどういうことでしょうか? 十二縁起を詳しく説明した相応部経典(vibhaṅgasutta)でも、執着とは何かという説明にこの四項目が出てきます。十二縁起は生命に普遍的な法則ですから、私たちに馴染みのない四つの執着について、きちんと知っておく必要がありそうです。執着の正体をきちんと知らなければ、それを捨てることもできません。というわけで、今回の月例講演会では、ブッダが説かれた「執着」とその捨て方について、じっくり勉強してみましょう。 ■スマナサーラ長老のプロフィール アルボムッレ・スマナサーラ長老(Alubomulle Sumanasara Thero) テーラワーダ仏教(上座仏教)長老。1945年4月スリランカ生まれ。13歳で出家得度。国立ケラニヤ大学で仏教哲学の教鞭をとる。1980年に国費留学生として来日。駒澤大学大学院博士課程を経て、現在は日本テーラワーダ仏教協会で仏教伝道と瞑想指導に従事する。他にNHK教育テレビ「心の時代」出演、朝日カルチャーセンター講師などを務める。『ブッダの幸福論』『無常の見方』『怒らないこと』(和文)『Freedom from Anger』(英文)など著書多数。